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かつん、と最後に小さな黄金糖の包みを鳴らして手品のような一興が済んだ。これもどこからか紙袋をひとつ取り出して丁寧に詰めていく。「普通に渡せば良いって、今思ったでしょ」 山のような菓子を吐き出したそれは何でもなかったかのように彼女の動きに合わせて揺れる。工具に覆われた筈の上着が、音もなく揺れる。「ただ、ちょっと驚かせてみたかっただけなんです」 平然と、そう笑った。 (久楼+増長)

アルコールランプと平網の上で金属製の小さな皿が炙られている。広げられたアルミ箔には琥珀色の塊が分けてあった。グルコースの焦げる匂いが換気扇の羽根を避けて漂う。「・・・鼈甲飴」「残念、ただの砂糖の結晶です。火力が足りなくて溶けなかったんですよ」「調理室でやりなさいそういうのは」 苦言にも構わず折った割り箸の挿してある物を選んで渡す。「こういうエネルギー効率の悪い物は、お嫌いですか」 (増長+皇)

ともすれば食い千切られそうに骨を軋ませて歯が食い込むが、それでもふと身を任せるようにその力が緩む。粘膜を擦られる感覚は口腔と言えども中々鋭敏なる刺激になっているようだった。拒絶するでもなくただ強張っている舌の輪郭をなぞるように押し上げ、時折爪を滑らせると水蜜のように溢れた唾液がまた一筋顎を伝う。濡れた瞳だけが、この行為を肯定していた。 (久楼+愁夜)

指先で唇を辿れば、小さく微笑んで目を閉じる。そのまま軽く頬へ手をかけ、吐息を交わす様に引き寄せた。傾けた小首、柔らかな髪を揺らす風までもが甘い雰囲気をつくり出している。あくまで触れすぎないように、滑らかに溶けた桃色の粒を転がして受け渡すと最後にもう一度‥‥‥ と、黒い陰がふらりと視界の隅に現れた。「この1_1で菓子類を隠し持つとは、良い度胸でありますな」 (増長+夜臼+久楼)

「駄目っすよ、それは小生が夜臼さんに差し上げたものですから」 凍り付いた空気のなか、それでも口調は穏やかに持ち込みの犯人らしい生徒がもう一方の生徒の頭を撫でる。状況を把握していないのか不思議そうな表情の彼女を心持ち遠のけ、まだ他にもあるので自分が渡しておきますと空の手を返せばいつぞやの手品のように飴玉が現れる。寄越されたそれは、不自然なほど力を込めて手渡された。 (増長+夜臼+久楼)

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ほのぼの持ってこいオラッ!!!
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